コメリナ（ツユクサ）属の種子
ツユクサ科の子房は複合子房で隔壁で３室に仕切られますが、Commelina属では数個の種子ができる室（うすい隔壁で２部屋に分かれる。かりに主室と呼びます）と
と硬い隔壁で囲まれた室 （かりに別室とよびます）が形成されます。主室では１部屋に１〜２個の種子ができますから、２部屋で計２〜４個の種子ができます。別室には
主室の種子よりやや大きい種子１個ができます。この種子は果皮に密着しています。
果実が完熟すると果皮が自然に裂け、中の種子が外に出ますが（野外では地上に落ちる）、別室の種子は果皮に包まれたままです。
ツユクサ（Commelina communis）には別室がありません。
果実内の種子１個を（・）で表し（主室内の種子数/別室内の種子数
）を（・/・）のように表すと、ツユクサ（Commelina
communis)には主室内に４個の種子あるので（：：）と表されます。
ほかのCommelina属はオオボウシバナ（：：）、マルバツユクサ（：：/・）、シマツユクサ（：：/・）、ホウライツユクサ（：/・）、コエレステス（：：/・）、アフリカーナ（/・）、
キアネア（：：/・）、フジイロタチツユクサ（：/・）、ナンバンツユクサ（：）等と表すことができます。
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| コメリナ・アフリカーナ
← ↑は果実の別室。１個の種子が
入っている。左：果皮を剥ぐと
主室にシイナ種子が２個入っているのが
見える。これらはやがてしなびる。
右：別室内に１個の種子が入っている。
果皮に種子が密着しているので、果皮は
剥がしにくい。アフリカーナの種子は別室
の１種子だけが成熟する。
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ホウライツユクサ
１果実あたり３種子。左側の２個は果実が
成熟し、２つに割れると果実の外に出る
（フリーな状態）。右側は別室。この中の
種子は果皮に包まれたまま。
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Commelina sp.
１果実あたり５種子。左側はフリー
の４種子。右側：空になった主室の
片われ。この下側に別室がある。
中に種子が１個入っている。
主室が中央のうすい隔壁で分かれている
のが見える。
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| マルバツユクサ
左側はフリーの４種子。右側は別室。
中に種子が１個入っている。
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コメリナ・コエレスティス
左側はフリーの４種子。右側は別室。
中に種子が１個入っている。
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Commelina sp
左側はフリーの４種子。右側は
別室。中に種子が１個入っている。
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| コメリナ・キアネア
左側はフリーの４種子。右側は別室。
中に種子が１個入っている。
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シマツユクサ
左側はフリーの４種子。右側は別室。
中に種子が１個入っている。
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フジイロタチツユクサ(C.undulata)
左側はフリーの２種子。右側は
別室。中に種子が１個入っている。
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| ナンバンツユクサ
１果実あたり２種子。別室は無い。
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ツユクサ（C. communis）
成熟して果皮が２裂し始めた果実。
１果実あたり４種子。別室は無い。
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左のツユクサの果実の主室内の種子。
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