レシュノールティア属

Lechenaultia floribunda (Free-flowering Leschenaultia)

レシュノールティア　フロリブンダ（フリーフラワーリング　レシュノールティア）は8mmほどの長さの葉が

びっしりついた50cmぐらいの高さの植物です。花弁の内側には多数の白毛が生えています。

この花でも、開花した花ではindusiumの口は閉じられていました。この時期のめしべはおしべ

に比べ延びています。この花では葯の色はやや変色していますが花粉はまだ見られました。

一方観察した若いつぼみではおしべはめしべより長く、開いているindusiumの口におしべの葯が

覆いかぶさっていましたが、まだ花粉はindusiumには付いていませんでした。おしべは合着して

いません。

掌のような花	めしべは花弁と向き合っている。	花弁には白毛が濃く生えている。
	矢印：indusiumの閉じられた口
めしべと花柱の下の方にあるおしべ	めしべ先端のindusium。閉じている	おしべの葯。花粉が見える。
花柄に間違えそうな長い子房を裂い たもの。中には胚珠が多数並んでいる。	若いつぼみ。がくは5裂。	つぼみの時期のめしべとおしべ。 おしべはめしべより長い。
上から見たおしべとその下側の めしべ。	葯には花粉粒が少し見える。矢印： indusiumの開口部。	indusiumを上から見た。縁は毛が 濃い。

  Lechenaultia formosa (Red Leschenaultia)

レシュノールティア　フォルモサ（レッド　レシュノールティア）も長さ数ミリほどの針のような葉を持つ

高さ2cm〜40cmの植物です。開花時には、めしべはおしべに比べ長く、おしべの葯はしおれ

ています。indusiumの口は閉じられています。つぼみでは、おしべはめしべのindusiumの開いた

口に寄り添い花粉を出しています。子房は子房下位で、胚が複数並んでいるのが見られます。

つぼみ時の胚は開花時のものより間隔が詰まって見えます。おしべは合着していません。

上側の2枚の花弁にindusiumが囲ま　 れている。	花を蕊側から見ると、indusiumが花弁 に囲まれているのがわかる。	花弁を開いてみる。
めしべに比べおしべは短くて、しなび ている。	矢印：閉じているindusiumの口。	開花時の子房内の複数個の 胚珠。
つぼみ。　がくは5裂。	つぼみの花弁をはがしてみる。	上から見た開いているindusium。
横から見たおしべとめしべ。	葯を内側から見ると、花粉が見える。	つぼみ時の子房内の胚珠。

   Lechenaultia biloba (Blue Leschenaultia)

レシュノールティア　ビロバ（ブルー　レシュノーノルティア）は高さ0.2〜1mで、長さ5〜1.5cm、巾1mmの

針状の葉を持っています。花は2〜3cmのおおきさがあります。美しいコバルト色をしています。

日本では「初恋草」と呼ばれ園芸植物として店に出ているようです。花の時期にはブッシュランドの

端の道路際によくみられます。花の構造は開花した花ではおしべはしなび、indusiumの口は閉じ、

つぼみの時期ではおしべの葯の先が開いたindusiumの口に引っかかっているように見えました。

若いつぼみの画像も並べてみました。おしべもindusiumも小さく花粉も出ていません。

花。	花弁の基部のほうに白毛がある。	indusiumが見える。
花弁を外側から見る。がくは５裂。	indusiumと葯。	indusiumの口は閉じられている。
しなびた葯。	子房内の複数の胚珠。	つぼみ。
つぼみの中の葯とindusium。	indusiumの口は開いている。	葯の先がindusiumに引っかかっている。
若いつぼみ。	若いつぼみの葯とindusium。	葯はめしべよりやや短い。

 Lechenaultia linarioides (Yellow Laschenaultia)

レシュノールティア　リナリオイデス（イエロー　レシュノールティア）はもつれたり、這ったり、直立

したりして、0.15〜1.5mの高さになります。葉は1.5cmぐらいの長さの針状葉です。花弁5枚のうち

上側の2枚は、ピンク色をして筒状になっています。残りの3枚は、クリーム色をしています。

めしべとおしべはピンクの筒状の花弁に包まれたようになっています。開花した花では、indusium

の口は閉じられ、おしべの葯はしなびていました。調べたつぼみではindusiumとおしべの長さは

ほぼ同じで、葯が口を開いているindusiumを囲んでいました。

花。花弁のつけねに白い綿毛が 生えている。	筒状の花弁の中にめしべとおしべが 包まれている。	めしべとおしべ。めしべはおしべの倍 ぐらいの長さになる。
めしべのindusiumの口は閉じられ ている。	おしべの葯はしなびている。	つぼみ。がくは５裂。
つぼみを開いてみる。花弁の つけねに白い綿毛が見える。	つぼみ時のおしべ。中にめしべが 入っている。	おしべをずらすとindusiumが見える。
indusiumの口に葯が寄り添って いる。	indusiumの口の縁には白毛が生えて いる。	細長い子房内に胚珠が複数 並んでいる。

トップ　　クサトベラ科の仲間（スカエヴォラ属）　　ダンピエラ属　　　

ゴーデニア属、ヴェレイア属、ヴェレアウキシア属