ゴーデニア属、ヴェレイア属、ヴェレアウキシア属

Goodenia caerulea

　ゴーデニア　カエルレアは高さ0.1〜0.5mで、這わずに上に伸びる多年草です。観察時には葉が

ほとんど見られませんでした。砂地、粘土地で、砂利の多い地質に生えます。indusiumの縁には

白い毛がびっしり生えています。この種でも若いつぼみでindusiumの口が開いているのが観察さ

れました。

花。	上側の2枚の花弁は互いに乗り 上げている。	花弁を外側から見た。 毛は生えているが目立たない。
おしべとめしべ。花弁の基部に 白毛が見える。	めしべは花柱、indusiumともに 毛が濃い。	開花した花のindusiumの口は閉じられ、 おしべの葯はしなびている。
子房下位。子房のかべを壊すと 胚珠が多数見られる。	1個の胚珠。扁平で縁には翼が見 られる。	若いつぼみ。がくは５裂。つぼみにも がくにも毛が生えている。
つぼみを開くと、まだ色づいていな い白い花弁が見える。	indusiumの内側は暗紅色。縁に 白毛が生えている。	葯はindusiumとほぼ同じ長さ。葯の先端 が伸び、indusiumの口にかかる。

Velleia trinervis (Common Velleia)

ヴェレイア　トリネルヴィス（コモン　ヴェレイア）はパースから南へ約500kmにあるスターリング　レンジ

(Starling Range)の湿り気のある砂地に生えていました。高さは20〜30cmぐらいで、花の大きさは

1〜1.5cm、長細いスプーン形の根生葉は長さ5〜20cm、巾1〜2.5cmです。

全体像。根生葉は長さ10cm巾3cm ほどになる。葉の付け根に向かって 細くなる。	花弁は5枚。上側の2枚は互いに のりあげめしべとおしべを包む。	がくは5裂。
花の裏側。	めしべとおしべ。矢印：花弁に凹み がある。	indusiumの縁に白毛が縦方向に濃く生えて いる。口は閉じられている。
indusiumを横から見る。花柱の上部 に白毛が生えている。	おしべはしなびている。	子房の中には胚が複数はいっている。
複数の胚珠。 扁平で狭い翼が見える。	つぼみ。がくは5裂。	つぼみ時のめしべとおしべ。indusiumは上を 向き、口を開けている。葯から花粉が出て いる。

Velleia sp. 1

ヴェレイア属と思われます。スターリング　レンジの湿った砂地に生えていました。上のV. trinervisと

同じく根生葉ですが、葉の大きさは小さめで多数ありました。

全体像。	花弁は5裂。上からはindusiumは 見えない。	花弁にはつぼみの中でたたまれていた時の しわが残っている。
花を裏側から見る。がくは5枚。 花弁の下の方の部分の少しの膨ら みが、がくの間から見える。	indusiumの縁に白毛が生えている。 indusiumの横の花弁の凹みに白毛 が見える。	めしべとおしべ。おしべはしなびている。
indusiumの口は閉じている。	胚珠は複数。　 扁平で縁に狭い翼がある。	つぼみ。がくの基部は細くなり、隙間から 下にある花弁が見えている。　 がくに白毛が生えている。
がくをはずすと花弁の下部が少し膨 らんでいるのが分かる（矢印の先）。	つぼみの中のめしべとおしべ。 indusiumの縁に白毛が生えている。	上から見たindusium。　口は横広。

Verreauxia reinwardtii ( Common Verreauxia)

ヴェレアウキシア　レインワルディティ（コモン　ヴェリオウキシア）は高さ0.5〜2.3mほどで、乾燥した砂地

に生えています。パースから北へ400kmのサヴァンテス(Cervantes)で11月上旬に見ました。全体的に

毛深く、がく、茎、葉に白い毛が生え白っぽく見えます。花は1cmほどの大きさです。

全体像。総状花序。	花柄は短い。	indusiumは見えない。
裏から見た花。花柱が見える。	左図の反対側から見た花。	めしべとおしべ。
indusiumに花粉が詰まっている。 おしべはしなびている。	横から見たindusium。	まわりの毛を除けると子房が見える。子房の まわりには先が赤い毛が生えている。
胚珠は1個。上からと斜めからみた。 扁平で狭い翼がある。	つぼみ。	つぼみの中。葯がかぶさったindusiumが 見える。葯の背面には斑点模様がある。
葯の下には花粉をいっぱい入れた indusiumがある。	若いつぼみ。	若いつぼみでは、まだ花粉は出ていない。

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