道端の野草 3

9月頃パースの道端でよく見かけた花径が5mmより小さい花を6種紹介します。

1　アニュアル　ピ−トウォルト

アニュアル　ピートウォルト

Sagina apetala

(Annual Peatwort)

ナデシコ科

ヨーロッパ原産

 高さ10cmぐらい。

花が成熟するとガクの色が

緑色から薄い褐色に変わり

、開いて種子を落とす。

　

 ガクの内側に白い花被片が

ある。

　

　

 開いた花被片の中には

種子は無い。開く前か、開く

と同時に種子はばら撒かれ

る。

　
つぼみのように見える小さい

若い花でも、開くと種子がで

きている。

 つぼみのように見えるが、ガ

クの色が変わった花を開くと

中に成熟した種子がある。

 成熟した種子を除けると、

胎座と思われる白いものが

目だって見える。

 成熟した種子。１個の花に

３０個ぐらいあるようだ。

　

2 フォーリーフ　オールシード

フォーリーフ　オールシード

Polycarpon tetraphyllum

(Fourleaf  Allseed)

ナデシコ科　

地中海原産

 茎の同じところから４枚ずつ葉がでて

いる。名前のフォーリーフの由来と思

われる。

　

　

 ガクの縁は白い膜質になっている。

　

　

　

　
つぼみのように見える花を開くとすで　

に子房は大きくなっている。ガクより

短い、白い花被片が見える。

 子房を取り除くと短いおしべが見える。

　

　

 子房を横切りにすると、若い種子が見

える。

　

　

3 スプレディング　クラッスラ

　

スプレディング　クラッスラ

Crassula decumbens

(Spreading Crassula)

ベンケイソウ科

南アフリカ原産

高さはせいぜい10cmぐらい。良く分枝

する。

　

　

　

 肉厚で毛の無い４枚のガク。

　

　

　

　
ガクの内側に花弁が４枚見える。

　

 花弁をひろげると、子房が４個見

える。

 子房を除けると、４本のおしべが見

える。
４個の子房の下側に赤い扇形の物が

見える。

 子房の下側を見る。この扇形のもの

が何なのかわかりません。

 子房の中に若い種子が入っている。種

子はアリ（昆虫）の食料になるそうだ。

　

4 デンス　ストーンクロップ

　

デンス　ストーンクロップ

Crassula colorata

(Dense Stonecrop)

ベンケイソウ科

 高さ15cmぐらい。肉厚の葉は

約5mm。

　

　

 花は赤く見えるが、赤い子房の色。

この時期花弁は残っていたが、茶色

に変色していた。

　
黄色に見える肉厚の葉。

　

 １個の花と数枚の葉。一塊になって

いる。

 葉を除けると薄いガクに包まれた花が

見える。
子房を除けると、５枚のガクと

５枚の花弁と５本のおしべが見える。

子房がのっていた白い梅型の台座

が見える。

 子房は５個ある。表面は赤くぶつぶつ

がある。

 子房１個１個の中に１つずつ若い種子

が入っている。右から２，３番目の子房

の下側から種子がのぞいているのが

見える。

　

5 クラッスラ　（ベンケイソウの仲間）

　

Crassula glomerata

ベンケイソウ科

高さ10cmぐらい。よく分枝

する。

 白い花弁５枚、黄色い花粉

をもつ５本のおしべ、５本の

めしべがある。子房は丸く

５個ある。

 花を横から見るとおしべや

めしべが分かりやすい。

　

　

 つぼみ。

　

　

　

　

6 ストラップ　パースラン

　

ストラップ　パースラン

Calandrinia corrigioloides

(Strap Purslane)

スベリヒユ科

 高さ40cmになる。火事の焼け跡に

繁茂することが多く、全体が赤くなる

ことがよくある。

　

 花。つぼみや咲き終わったものなど

いろいろな時期の花が見える。

　

　
左の白い花は咲き終わった

花。中央は開きかけの花。

　

 開きかけのつぼみ。

　

　

 ほぼ開いた花。ピンク色の

葯と花粉が見える。

　

 薄ピンク色の花弁５枚、

おしべ３本、めしべと子房

が見える。
花は咲き終わると花弁が白くなり、元

からはずれて果実のキャップのように

なって残るがやがて外れる。

 若い果実。先にはまだ花弁の帽子

をつけている。

　

 花弁が外れた果実。

　

　
若い果実内には２個の若い種子が

入っている。

 成熟して長くなった果実。

　

 成熟した果実内には成熟して黒くなっ

た種子が２個入っている。

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