道端の野草10

　パース郊外の公園やハイウェイの分離帯に生えていたアブラナ科とアヤメ科の野草を紹介します。

1 ブラシカ（アブラナ属）

　ホワイトマン公園の開けた砂地に生えていました。花が付いている茎の部分は何者かによって食べられて

いました。ちょうどワラビが人に採られたあとのような状態になっていました。　葉はロゼット状で細かい

切れ込みの入った葉です。　花は数回公園に通って撮ることができました。

ブラシカ　sp Brassica sp アブラナ科　アブラナ属 地中海沿岸原産	細かい切れ込みのある葉。	花。高さ50cmぐらい。
花　　　　　　　　　　　　→	→	横から見た花。

2　ヘリオフィラ（ヘリオフィラ属）

　ハイウェイの分離帯の開けた場所に生えていました。高さ50cmぐらいで、果実は細長く、種子の

形が果皮の上から見てとれます。

ヘリオフィラ　プシラ Heliophila pusilla アブラナ科　ヘリオフィラ属 南アフリカ原産	果実が細長い。	花弁が開いているうちから果実が 出来ている。

3　ワイルド　ラディッシュ（ダイコン属）

　ハイウェイの分離帯の開けた場所に生えていました。　下の方の葉には鋸歯がありますが上の方の葉は

全縁です。

ワイルド　ラディッシュ Raphanus raphanistrum (Wild Radish) アブラナ科　ダイコン属 ヨーロッパ原産	花。　高さ15cm〜1m。

4　ブラック　フラグ（アヤメ科）

　ハイウェイの分離帯に生えているブッシュの周りに生えていました。分離帯の巾は20〜30mはありました。

もともとは園芸植物として南アフリカから導入されたものが逃げ出したもののようです。花はブラック　フラグの名

のように紫がかった焦げ茶色です。ハエを引き寄せる異臭があると図鑑にかかれていますが、特に異臭は感じ

ませんでした。苞も葉も水分を多く含んでいる感じがします。茎は直立せず倒れる傾向がありました。

ブラック　フラグ Ferraria crispa (Black Flag) アヤメ科 南アフリカ原産	花。花径3〜3.5cm。 高さ35〜45cm。	横に倒れる傾向がある。苞は丸く ふくらんでいる。
花弁の縁はちぢれている。	花の中央を上から見た。	花弁をはずし横から見る。
おしべは３本。オレンジ色の花粉 が見える。	おしべをはずす。細い溝が見え る。このあたりが柱頭か？	子房の中に胚が見える。

5　モラエア（アヤメ科）

　ハイウェイの分離帯の開けた場所に生えていました。高さはせいぜい5cmぐらいで、花が地面から

直接出ているように見えますが、数センチの花柄があります。

モラエア Moraea setifolia アヤメ科 帰化植物	花柄はごく短い。花径は約1cm。	花の中央はめしべの花柱が 多数に分かれている。
１枚の花弁を除けるとおしべが 見える。葯に白い花粉が見える。	葯の左右に見えるウサギの耳状 のものは１枚の花柱分枝で、曲が って見える部分は柱頭。	柱頭を拡大してみると、突起が 見えた。

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