マーダンニア属 (Murdannia sp)

中国のメンラーで採集されたマーダンニア属、イボクサの仲間です。尾崎様ありがとうございました。いただいた植物は１株で、高さ25〜30cm、葉の長さ20〜25cm、

葉巾は1、5cmほどになりました。花梗には苞葉が数枚あり、苞葉の長さは6〜8cm。葉巾は約１、5cm、花径は1、7cmほどで、おしべ3本（1本は葯が退化していた）、

仮おしべ3本、めしべ１本で、おしべの花糸には毛が生えています。 いただいてから数年間、株数は増えましたが果実ができないので不稔性であると思っていましたが、

今年（2014年9月）５本中１本の花梗に果実ができていました。我が家にある多年生のツユクサ類は果実のできないものが多いですが、諦めずに育てていると

果実を見ることができるのが分かりました。種子の大きさをシマイボクサと比べてみました。シマイボクサの4〜5倍はありそうです。タイで見たMurdannia simplexに草姿は

似ているのですが、種子を比べて見るとM. simplexの種子の表面には小さな突起状のものが見えるので、M. simplexとは別の種のようです。

全体像

葉には毛はなく、やや肉厚。

２本の花梗っがでている。

 花。　花弁3枚、ガク3枚。　各花にガクに似

ていて大きさがガクよりやや大きい小苞葉

が1枚ある。

 めしべ：　→

おしべ：　→→

仮おしべ：　→

おしべ　　葯の花粉の入っている部分は

薄青色をしている。

 おしべ　

花糸は太く、赤紫色の毛が生えている。

 おしべ　葯が退化している。

　

葯　　隙間に白い花粉が見える。 仮おしべ　　黄色く、ふっくらした矢じり形。

この仮おしべの花糸は細くて無毛。

 上：仮おしべ

下：仮おしべが付いていた花糸

仮おしべ　この仮おしべの花糸は太く、

毛が少し生えている。

　

 めしべ　　子房の一部が赤い。　

子房の下部に仮おしべの花糸が残って

付いている。

 めしべの柱頭を上部から見た。

　

　

つぼみ。 花。　花は昼過ぎに咲く。 果実（矢印の先）。

花後はほとんど果実にならずに枯れてしまう。 完熟し果皮が開いた果実。　3裂する。　種子数は最大6個。 種子。　両面。　片面にエンブリオテガがある。大きさ約2〜2.5ｍｍ。

左：シマイボクサの種子　　　　右：メンラー産イボクサ属の種子 メンラー産のイボクサの種子。 Murdannia simplexの種子。　表面に突起状のものがある。

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