オトメフウロはめしべの柱頭

がおしべの葯より上にあるが、

アメリカフウロでは葯が柱頭

を覆い隠している。また  がくの

先端はともに棒状にのびている

が、先端の色が違っている。

オトメフウロでは黄色、アメリカ

フウロでは赤色。

左：オトメフウロ

右：アメリカフウロ

　オトメフウロの葯の色は

紫色で、アメリカフウロは

白っぽい。めしべの柱頭は

５裂している。

　おしべは10本ある。

花糸は膜質。花糸と

めしべの花柱の間に

共に白毛が生えてい

る。

葯の花粉袋から花粉

がでている。

　受粉後、おしべの葯

は外れてしまい柱頭

がめだつ。

　果実の成長。

柱頭の色が違

う（赤と黄色）。

上のほうの葉の形

下のほうの葉の形

ほぼ同じ形。

オトメフウロは全体的に

赤味が少なく、アメリカ

フウロでは赤い。

毛の密度や長さも違う。

茎に限らず毛の性質が

この２種の間で違う。

果実ができ始めるとき

から、がくは開き 果実

から離れているがアメ

リカフウロは果実は

がくに包まれている。

熟し終わるまで残り、

オトメフウロでは花の

時か　ら開いている。

アメリカフウロでは

花後から閉じる。

し終わるまで残る。毛

の生え方などが違う。

オトメフウロでは腺毛

のようにみえる。

は短く、アメリカフウロは

長い。

のもの*

若い果実のがくをはずすと

５個の果実（子房）の周り

に１０枚の膜質の突起が

見える。アメリカフウロの

ほうが長い。

１０枚の突起の内側に、５つに

分かれた組織(果実の載ってい

る台座）がある。　　この上に

５個の果実が１個づつくっつい

ている。オトメフウロはアメリカ

フウロのものより大きい。

がく、果実、花柱などが色づく。

アメリカフウロのがくはこの

時期になると開いてくる。

がくを切り取ってみた。

この時期になっても先端はオトメ

フウロでは開き、アメリカフウロ

では閉じている。

　果実の表面に生える毛

オトメフウロよりアメリカフウロ

のほうが毛が長い。果実の

大きさも違う。１個の果実の

中に１個の種子が入っている。

果実が台座についている

部分の構造が違う。

オトメフウロは突起状の

もので、アメリカフウロは

白毛である。上側は果実

の中に種子が入っている

像で、下側は種子が出た

空の状態。

果実はがくの内側にあ

る台座**から離れ(この

とき果皮に裂け目が入

る）、花柱が裂けるのに

つれて果実は引き上げ

られ、中の種子が跳ばさ

れるようだ。

　細く裂け、丸まった花柱を見

ると、外側だけでなく内側(花柱

の内部になる）にも毛が生えて

いる。　　この毛があることで、

花柱が裂け易くなっているのだ

ろうか。

　集めたアメリカフウロの種子を見ると色にばらつきがありました。　種子の集め方は、成熟した果実を自然

乾燥させ、はじき出された種子を集めました。　　

　採集地点２と３は１ｋｍの距離で、それらから採集地点１とは２０km、採集地点４とは６０kmの距離があります。

採集地点１と４では約４０ｋｍ離れています。

　オトメフウロの種子の色は

均一でばらつきは見られま

せんでした。

但し、採集地点２のみの種子。

オトメフウロとアメリカフウロの

種子を並べてみました。オトメフ

ウロの種子はアメリカフウロに比

べて模様が浮き出ているように

見えます。肉眼で見るとざらつい

た感じがします。

左：オトメフウロ　　　右：網目模様のはっきり

　　　　　　　　　　　　　しないアメリカフウロ

左：オトメフウロ　右：白い網目模様　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　のアメリカフウロ　　　　　　　　

それぞれの種で変わりもの

が１つづつありました。